超時空要塞マクロス
セリフ

グローバル・レポート
グローバル 「1年近くに及ぶマクロスの航海により我々は貴重な情報を数多く得た。
以下、その全てを我が地球統合軍に報告する。
地球統合軍宇宙艦隊所属SDF-1マクロス、ブルーノ・J・グローバル」

「あの進宙式当日、マクロス及びその周辺に何事が起こったのか、
その後、島もろとも消滅してしまったいま、地球ではその正確な経緯を知りえないと思う。
突然のマクロス主砲の轟音から全ては始まったのだ」
クローディア
未沙
クローディア
未沙
クローディア
グローバル
クローディア
未沙
「な、何よこれ」
「どうしたの?」
「見て?修復前のシステムが勝手に動き出したの」
「ええ」
「はっ大変だわ発射態勢に入った」
「ぬっどわ、何が起こったのだ」
「主砲が、作動します」
「本艦は現在異星人と交戦中であるこれは演習ではない繰り返すこれは演習ではない」
グローバル 「万一、宇宙人と遭遇しても決してこちらから撃ってはならない
という前日の防衛会議の決定は見事に裏切られた。
マクロスは状況から判断する限り、敵対宇宙人の残していった巧妙な罠、ブービー・トラップである」
「ふぅ」「うわあああああ」
グローバル 「異星人の上陸部隊と交戦の結果、彼らの身長は我々地球人の5、6倍の巨人族であることが判明した。
これはマクロス艦内の大きさから推定した統合軍本部の見解を裏付けるものである」
「またそれに対抗するために作られたバトロイドの実戦データとしても大変貴重な資料が得られた」
「一方、本艦は重力制御システムを使用して離陸を試みるもこれに失敗」
ブリッジクルー
グローバル
クローディア
未沙
グローバル
クローディア
グローバル
「ああ」
「一体何事だ?」
「分かりません」
「はっ艦長前方を」
「どうした?」「なんだあれは」
「重力制御システムのようです」
「重力制御システム…そんな馬鹿な」
グローバル 「技術班の調査によれば予期せぬ主砲発射がマクロス各部に様々な悪影響を与えたとのこと。
それはフォールドシステムにも及んでおり、
マクロス及び基地の島を冥王星軌道に持ち運んだのちシステムは消滅し、
この航海のそもそもの原因になってしまった」
「我々は空母プロメテウス、強襲艦ダイダロスを急遽マクロスに繋留、
基地及び島のもろもろの設備、それと非難していた民間人5万数千人をシェルターごと収容。
民間人は収容施設敷地内に島の資材を使って街を復元、
正常な市民生活を営み出した。これは長期宇宙旅行の際の貴重な資料となると思う」
「ところがフォールド装置が消えたため、エネルギー接続が不良となり主砲が撃てないことが分かった。
そのためにトランス・フォーメーションをしなければならない」
未沙
キム
シャミー
グローバル

ミンメイ
市民A
市民B
「バルキリー隊全機スクランブル、繰り返すバルキリー隊全機スクランブル」
「うあっ」
「うあっ」
「本艦はこれよりトランス・フォーメションを決行する」
「うわあああああ」
「あっあきゃあー」
「おおい」
「うわあああああ」
グローバル 「トランス・フォーメーションは市民には大変評判が悪かったが、おかげで敵を撃退することができた。
その後改良を加え二度とこんな被害が出ないような実施が可能になった。
また土星リング上で初めて敵に反撃に転じた時は
フォールドシステムの残存エネルギーを利用したピンポイント・バリア、
さらにそれをダイダロスの艦首に集中誘導したダイダロス・アタックは敵の巨大艦に有効な戦術となった」
パナップ
メイ
セリグ
「あー間に合わない」
「あんそっちはダメ〜」
「ああ!」「うわああああ」
グローバル 「現在艦全体をカバーできるバリアの開発を急がせている」
「8ヶ月目、物資補給のため火星サラ基地に立ち寄りここで敵の重力機雷に捕らわれてしまった」
クローディア
グローバル
クローディア
グローバル
ヴァネッサ
グローバル
クローディア
コンピュータ

「デストロイド第6、第8、第17戦隊壊滅他にも損害多数」
「待て、これなら敵の罠を潰せるかもしれん」
「どうやって地面の中を?」
「サラ基地の反応炉だ。反応炉はサラ基地の地下深くにあるもしそれを爆発させれば」
「待ってください」「上手く行きそうです」
「よし、ただちに作戦開始。サラ基地の反応炉は早瀬君に操作してもらおう」
「イエッサー」
「反応剤注入過剰、危険です危険です、保安システムオールレッド、
反応炉は暴走を始めました爆発臨界まであと15分です、総員退避、総員退避」
グローバル 「早瀬中尉の手で基地地下の反応炉を暴走させ罠から脱出した」
「どうも敵は本艦を沈めることより捕獲するのが目的のようだ。
それだからこそ敵の強大な戦力の中をマクロスが長期にわたる逃走が可能であったとも考えられる」
CM 「MBSマクロス放送局開局記念、ミス・マクロスコンテスト」
グローバル 「艦内で民間放送が始まり、記念行事のミス・マクロスコンテストが行われた」
CM 「最後にこの栄冠を勝ち取るのは誰か?ミス・マクロスコンテスト、我らの女王選ぶのはあなた」
グローバル 「ミス・マクロスはリン・ミンメイ嬢」
「地球を目の当たりにしながら敵艦隊に包囲され膠着状態をむかえる。
この頃になり、敵の攻撃に微妙な変化が出てくる」
「これまで妨害を受けていた通信が突如解除された。
ただちに統合軍本部へマクロスの消息を伝える。が、この直後のこと」
シャミー
グローバル
シャミー
ゼントラーディ軍
通信
クローディア
グローバル
「統合軍じゃないところから通信が入ってるんです」
「スピーカーに流してくれ」
「はい」
「…ゼントラーディの名のもとに貴艦の降伏を命ずる。先ほどの攻撃はただの威嚇に過ぎない…
すみやかに降伏せよ…受け入れるなら…」
「これ敵の艦隊から?」
「もういい」
グローバル 「敵の解読能力の高さは驚異的ですらある。迂闊な通信は出来ないということだ」
「レーダーを破壊され、早瀬未沙中尉はキャッツ・アイで哨戒作業に出て行った」
ブリタイ 「うああああああああああ」
グローバル 「早瀬中尉以下、一条少尉、ジーナス、柿崎伍長の計4名は敵に拉致され、
はるばるゼントラーディ中枢部まで連れていかれ敵の尋問を受けた。
その後彼らは奇跡の生還を成し遂げ驚くべき事実を我々は知ることが出来た。
その模様は報告者自身の口から語ってもらう」
ボドルザー
未沙

エキセドル
ボドルザー
未沙
柿崎

エキセドル
ブリタイ
柿崎
ブリタイ
ボドルザー

ボドルザー
エキセドル
未沙
ボドルザー

柿崎
未沙
ボドルザー
未沙
ボドルザー

未沙
ボドルザー
未沙
ボドルザー
未沙
ボドルザー
未沙
ボドルザー
未沙
ボドルザー
未沙
ボドルザー

未沙
ボドルザー

未沙
柿崎
ボドルザー

未沙
ボドルザー
未沙

ボドルザー
エキセドル

コンダ
柿崎
エキセドル
ブリタイ
柿崎
ブリタイ
柿崎
ボドルザー

ボドルザー
未沙
ボドルザー
未沙

未沙

未沙

ボドルザー
未沙

未沙
ボドルザー

ブリタイ
ワレラ
ロリー
コンダ
ボドルザー
輝・未沙

ボドルザー
「私はゼントラーディ軍第118基幹艦隊司令長官ボドルザーだ。お前達に尋ねたいことがある」
「言葉が分かる」
「どうなってんだ」
「閣下、感応翻訳装置はうまく作動しているようです」
「よし、お前達はいつから監察軍と接触をしたのだ」
「監察軍?」
「そんな軍隊ありましたっけ?隊長」
「俺だって軍に入ったばっかりだから知らないよ」
「軍に入ったばかり!?」
「軍に入る前は一体何をしていたんだ?」
「何って民間人だけど」
「民間人?」
「民間人とは何なんだ?」
「戦争に行かない人間のことだよ」
「戦争をしない人間だと?」
「ば、馬鹿な宇宙は戦いで満ち溢れ、戦いあるところにこそ命があるはずだ」
「戦いあるところにこそ命がある」
「うむ、どうやら質問を代える必要がありそうだな。貴様らの船に戦争をしない人間が本当にいるのか?
そして何故男と女が一緒にいられるのだ?」
「男と女が一緒にいて何」
「柿崎君。これ以上質問に答えるつもりはありません」
「ん?」「どうやらお前が指揮官か」
「うっ」
「ふん、お前達は自分らの立場が分かっておらんようだ。
我々にはお前達の船や惑星を一瞬にして滅ぼすだけの戦力がある」
「はぁ…」
「見るがよいあの星を」
「なんて事を…」
「ふっふっふお前達の惑星が今の星のようになっても良いのかな」
「それは…」
「どうした?」
(おかしいわこれだけの力があるのに何で今までマクロスや地球を全面攻撃してこないのかしら)
「もう一度尋ねる。民間人は実在するのか?そして男と女がどうして同じ船にいられるのだ?」
(民間人、男と女、私たちには彼らには持っていない何かがあるのかもしれない)
「答えねばお前達の船や惑星を滅ぼしてやる」
「出来るものならやってごらんなさい」
「何だと」
「中尉」
「私に任せて」「私たちにはあなた方の知らない特別な力があります」
「黙れ!」
「うああああ」「中尉!」
「ああ」
「な、何しやがるんだ」
「動くな!ふっ柔らかいな、こんなひ弱なマイクローンが我々に逆らうとはな。
何故わざわざマイクローンになったのだ?」
「はぁ」
「マイクローンとなったわけを言わねば殺す」
「うっく」
「やめろ!俺たちは生まれた時からこの体だ」
「生まれたときから?」
「お前達は一体どこから生まれるのだ?」
「母親に決まってるだろ」
「母親?」
「女親のことだよ」
「女から?お前達は女から生まれたというのか?」
「一体どうやって?」
「どうやって?そんなことも知らないのかよ。男と女が愛し合えば子供ができるんだよ」
「愛し合う、どうやって?」
「キスしたり抱きあったり」
「それでマイクローンが生まれるというのか、そこの二人キスというものをやってみろ」
「冗談じゃない男同士で出来るかよ!」
「やらねばお前達も握りつぶしてやる」
「待って。私がやります」
「お前が?良かろう」
「あっ」「一条少尉私にキスをして」
「ええ」
「これは敵の反応を見るチャンスなのよ」
「だったら柿崎とでもしてくれよ」
「うんっあなたの方がまだマシよ」
「そんなこと言っても…」
「早くしろ」
「これは命令よ早く」
「分かったよ」
「やります」
「うむ」
(ごめんよミンメイ)
「うあっあ」
「ああああああああ」
「ああああああああ」
「ああああああああ」
「プロトカルチャー!」
「プロトカルチャー?」
「どうなってんだ?」
「うっ誰か、この者たちをさっさと連れ出せ」
グローバル 「彼らゼントラーディ人は何を恐れたのか?
真空中でも短時間なら耐えられるような強靭な体を持つ者までおりながら、
また信じられないような敵艦隊の、あの途方もない力を持ちながら」
グローバル
未沙
グローバル
未沙
グローバル
未沙
グローバル

未沙
グローバル
「入りたまえ」
「コーヒーをお持ちしました」
「ありがとう気が利くね」
「いや、いいえ」
「おお、もうこんな時間か」
「あ」「ああ綺麗…私こんな風景もう二度と見られないと思ってました」
「実はわしもだよ。今だから言えるのだが、わしはこの船に乗ると決まった時から嫌な予感を持っていたんだ。
この船が飛び立つと、我々いや人類にとって何か取り返しがつかないことが起こるのではないかとね」
「予感はある程度当たりましたね」
「マクロスとは我々にとって何なのだろう」
次回予告 グローバル艦長と未沙はアラスカの統合軍総司令部へ、輝とミンメイは横浜へとマクロスを後にした。
そして、それぞれの到着地では思いもかけぬ出来事が待ち受けていたのである。

次回、超時空要塞マクロス『チャイナ・タウン』


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